日本では、住居や神社仏閣など古来より木造建築物が多く建てられてきました。
一方、西洋や東南アジアでは石やレンガ等で建てる組石造建築が主流であり円形闘技場コロッセオ、パンテオン神殿など、古代ローマ建築よりその文化は続いています。
近年日本では木造建築以外にも、鉄筋コンクリート、鉄骨造といった建物も建設されています。
それでは、何故今まで日本には石造建築が無かったのでしょうか。
木材は室内の湿度が高ければ湿気を吸収し、カビや結露などの発生を抑えます。 また、室内の空気が乾燥してきたら木材の蓄えていた中にある水分を空気中に放出して、湿度を調整しています。
木造の建物は、鉄筋よりも軽い木材で構造の形を作るため、基礎工事の手間があまりかかりません。 他には鉄骨系よりも比較的下処理が簡単に済みますので、費用を抑えることができます。
木造の建物は、鉄骨系建造物よりも柔軟性が高いため粘り強く揺れに耐え、比べて軽量です。 地震エネルギーは建物の重さに比例するため、地震の揺れによる影響が少ないと言われています。
日本のほとんどの地域は温帯で、湿度が高い傾向があります。そんな地域にピッタリの材質である木材は昔から日本に馴染んできたのです。
これまで木造のメリットのみを挙げていましたが、デメリットも存在します。
人々は地域の気候、環境によって様々な工夫をして暮らしてきました。
そんな世界の家々と生きる知恵を見てみませんか